2007年度の給食配膳者数
(2008年4月21日)
国立小児病院で1日3食の給食の提供が始まってから、1年が経ちました。2007年4月から2008年3月末までに給食を配膳した患者さんの数は、延べ58,891人に達しています。 |
給食開始後1年を振りかえって
(2008年4月18日)
カンボジアの国立小児病院で、カンボジアで初となる「1日3食の給食提供」が始まってから、この4月で丸1年が過ぎました。給食提供を支えてきたFIDRスタッフの声を、数回にわたりお届けします。 |
|
スタッフの声①~プロジェクト・マネージャー:パン・サン医師 |
|
最も印象的なことの一つは、病院で給食運営を担当する給食部メンバーの仕事に対するやる気と向上心です。 |
|
タイの病院視察 番外編:近代的な都市にびっくり!
(2008年4月3日)
カンボジア事務所 スルン・ラチャナ
今回も、2月のタイの病院視察時のエピソードをご紹介します。 |
視察先の病院からの風景。 |
||
「タイの若者の流行の発信地」とも言われる、サイアムスクエアのショッピングモールも訪れました。 |
タイの病院給食施設を視察しました
(2008年3月17日)
カンボジア事務所 五十嵐(管理栄養士)
2月27日(水)~29日(金)まで、給食部主任のカムホイ医師、副主任のソチェト医師、給食員主任のソテアニー看護師、調理員のシナさんとFIDRスタッフが、隣国タイの首都バンコクにあるクイーンシリキット国立小児病院を訪問しました。給食に関連する一連の業務を視察し、現在のカンボジア国立小児病院(NPH)の給食システムを見直し、今後の業務・計画改善の参考とするためです。特に来年度開始予定の特別食について、実際の食事や提供システムを視察し、病院給食の基となる食事摂取基準などの作成方法・過程を知ることに重点を置きました。 |
特別食の患者さん用の食札(お盆に載せる札)作成手順について説明を受ける。特に調理員のシナさん(写真右から2番目)は真剣に観察していました |
||
看護助士等病棟スタッフが給食を配膳するなど、給食に関する作業が分担されていました。一方、NPHでは、調理から下膳までほぼ全ての業務を調理員さんが担っています。病棟との協力体制に大きな相違があると感じた一面でした |
新器材をご寄贈いただきました!
(2008年3月4日)
カンボジア事務所 パン・サン&国立小児病院 ソチェト医師
2月11日(月)、京都モーニングロータリークラブ(会長:久保義信氏)の会員10名をお迎えして、同クラブがご寄贈くださった給食棟の調理器材の贈呈式が行なわれました。既に最低限必要な器材は備えていましたが、今回、同クラブには、大量調理を効率的に行なうティルティングパン、調理場の暑さを軽減させることができるクーラー、そして今後導入する特別食作りに活用できるロボクープ・ミキサーの3種をご寄贈いただきました。これらは、より良い給食を提供していく上で大きな助けとなります。 |
|||
|
「今までは業務用の大きな中華鍋で炒め物をしていたので、かき混ぜたり全体に火が通るまでには時間がかかりました。寄贈を受けたティルティングパン(写真)はカバー付きで底面も広いので火が通りやすく、調理時間が短くてすみます」 |
||
「スポットクーラー(写真手前)は、少人数で集まって仕込み作業などを行なうときに活躍しています。涼しくて、作業がしやすくなりました」 |
2月の患者数
(2008年3月4日)
|
プロジェクトの今:「食」への意識の変化
(2008年2月19日)
カンボジア事務所 五十嵐(管理栄養士)
プロジェクトの中でFIDRカンボジア人スタッフと給食部メンバーは、栄養・食事と疾病との関わりについて学んでいます。栄養学が存在しないこの国で初めて学ぶ内容が、まず自分自身の日々の食事を新たな視点で見るきっかけとなっているようです。 |
|
カムホイ医師「以前は、ご飯とお肉が最も大切だと思っていましたが、今は野菜と果物も健康のために大切だとわかり、家族共々色々な種類の野菜を食べるようにしています。学んだことを娘の家族や患者さんにも広めていきたいし、日々食事を準備する中で、他の人の手本にならなければ、と思うようになりました。」 |
|
FIDRスタッフ パン・サン「以前はかなりの偏食でした。シーフードを香草と共に食べる料理が好きで、味付けは塩とレモン(塩分多め)。でも、色々な種類の食品を適正量食べるのが大切と知り、偏食を改めました。また、スープの汁を飲む量を減らすなど食塩の摂取量を減らすようにしています。そのお陰か、以前は高めだった血圧も標準の値で安定し、プロジェクトに関わる前と比べて体重が7kgも減り体が健康だと感じるようになりました。」 |
|
このような気づきが、プロジェクトや特別食への勉強意欲を一層高めていると感じます。将来的には、国立小児病院の他のスタッフも栄養と健康について理解を深め、患者さんへの栄養啓蒙活動へと発展していくことを目指します。 |
「雨の日の悩み」が一つ解決!
(2008年2月6日)
カンボジア事務所 パン・サン
給食棟から外科病棟をつなぐ通路に、念願の屋根がつきました。 |
1月の患者数
(2008年2月6日)
|
プロジェクトの今:「特別食」開始までのステップ②
(2008年1月15日)
カンボジア事務所 五十嵐(管理栄養士)
2007年4月以降、国立小児病院(NPH)ではどの患者にも同じ献立の給食を提供できるようになりました。プロジェクトでは来年度、次のステップとして、軟菜食、流動食などを提供したいと考えています。そのためには、何が必要なのでしょうか? |
|
給食部メンバー、特に医師である主任と副主任は、各疾病にはどのような食事内容が適当かを学んでいきます。そして、疾病と食事の関係をNPH内の他の医療スタッフに理解してもらう場を設け、働きかけます。 |
|
患者さんの状態や疾病によって給食の内容を判断するための「院内食事基準」を作ります。医師はこの基準に基づき、食事箋(食事の指示書)を発行することになります。医師は、食事箋を発行できるようになるための勉強を重ねていきます。 |
|
食事箋によってオーダーされる様々な種類の食事を調理する、多様になる給食を患者さんに間違えずに配膳するなど、調理と配膳には、現在よりもきめ細かな配慮が必要となります。よって、給食部の調理員たちにもさらなる指導を行う必要があります。 |
|
給食を今以上に「治療の一環」として役立てていくためには、NPHの給食部門、病棟部門のスタッフが、部門の枠を超えて協力していくことが大切です。まずは患者さんの容態に合せて一般食の種類を増やしていきますが、この取り組みが将来の「特別食」の提供につながっていくと思います。 |
患者さんの容態や疾患に即した食事が、子どもたちの元気回復を促進する日がくることを目指して! |
プロジェクトの今:「特別食」開始までのステップ①
(2008年1月8日)
カンボジア事務所 五十嵐(管理栄養士)
入院している患者さんの年齢・疾病はさまざまです。今年度は、全ての患者さんへの給食の提供を大前提に活動を進めてきましたが、今後の課題は、患者ごとにもう少し細かな対応をすること。 |
|
一方カンボジアでは、病院給食の仕組みがありませんし、医療従事者の間でもまだ「食事も治療の一手段」という考え方があまり浸透していません。国立小児病院でも、給食部のメンバーが病院給食という新しい試みについて少しずつ理解を深め、1日3食を、栄養バランスのとれた一般食として提供できるようになったところです。 |
【現在の給食を軟菜食にすると・・・?】 |
12月の患者数
(2008年1月8日)
|